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「ラスト・ソング」のその後

空き家あります

在宅で翻訳を始めた頃。

夥しい数の消防車のサイレン音が聞こえた🚒

表に出てみると、辺りはきな臭く、煙が流れてくるのが見えた💨

大通りの向こうみたいだったので、こちらまでは来ないだろうと思ったが、煙の量が尋常ではなく、怖くなった。

 

火元は空き家だった🧯

真っ黒な家が残っていた。ちっちゃな家なのにあんなに煙が出たんだ…と驚いた。

20年くらい経ったが、炭の家はまだ建っている。

 

家の斜向かいにも、空き家があった。

その火事の後、私は、その家が火事になる夢をたびたび見てしまった🔥

10年ほど前にようやくマンションになった。

ほっとしたのは我が家だけではなかったと思う😮‍💨

 

廃れてしまった商店街に、ご長者空き家がある。

かつてそこは豆腐屋だった。

当時の商店は匂いがした。肉の匂い、魚の匂い…、子供心にも豆腐屋はいい匂いで好きだった😊

 

豆腐の香りに店主の顔、薄暗い店…、今でもぼんやり思い出すことができる(どうでもいいことはよく覚えている私である😛)

 

が、いつのまにか店は閉じられ、住居と一体となっていた店は空き家と化している。

 

今になってみると、戦争から帰って来て、あるいは空襲で家族を失って、一人になった店主がゼロから作った店だったのかもしれない。

この辺りの土地は安かった。

当時の商店街には、そういう人や地方から出て来た人…、何もないところから身を起こした人たちが頑張っていたのだろう🤨

 

幼い頃は、商店街も駅の前も、新宿も渋谷も、未来の姿を思い描くほどの想像力はないとしても、それほど大きく変わるとは思っていなかった。

 

しかし気がつくと、街並みどころか社会のシステムがすっかり変容してしまい、そこに賑わっていた商店街が、そこに豆腐屋が見えるのは私だけ…なのかもしれない。

 

2〜3年住人がいないだけでは問題にはならない。

今、問題になっている「空き家」が “建った” のは、概ね昭和時代🏘️

昔はこんな建物が並んでいたのだな…と、懐かしく感じることもある。

 

安心・安全のために、空き家はなくなった方がいい。

でも、びっしり隙なく近代住宅が立ち並んだ街も殺風景だと思うのって、歳のせい❓

 

 

🚒ちなみに、今までの人生で数回火事・ボヤ騒ぎを目撃しましたが、それらは全て人が住んでいる家でした🧯

🎍皆さまも、火の用心&良いお正月を🌅