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「ラスト・ソング」のその後

「ストレスって何だ?」

 

その人を “オンズ” と、伯母は呼んでいた。

オンズは祖父の弟で、伯母の、そして父の叔父だった。

 

祖父とオンズは15歳ほど離れていたらしい。

祖父は若いときに両親を亡くした。オンズには母親の記憶がほんの少しあるにすぎない。その後は祖父母が親代わりとなり、父たちと同じ屋根の下で暮らしていた。

 

父のきょうだいたちから “おじさん” と呼ばれるには若く、オンズと呼ばれていたのだろう。

 

日本橋の家の話は聞いたことがないが、築地の家は3階建で、一家のほか、祖父の店の使用人やら、たくさんの食事を準備するための女中さんやら、多くの人たちが住んでいたという。さぞかし賑やかだったことだろう。

 

祖父が結婚したのが27歳のとき。祖母17歳、オンズは12歳くらいだっただろうか。やんちゃ盛りの上、親がいないのだから、やりたい放題。

警察のお世話にもなったこともあると聞いたことがある。思想的なもので捕まったらしいが、本当にその思想を持っていたというより、若者がエネルギーを持て余して権力に立ち向かう…みたいな、かつての学生運動のようなものだったのではないだろうか。

 

さて、このオンズが後に我が一族で一番有名になった。令和になった今でもWeb上に名前とプロフィールが存在する。

 

以前にも書いたが、魚河岸の仕事は午前中で終わる。

午後は皆さん、趣味に没頭する。祖父は歌舞音曲に多くの時間を費やしたが、オンズは俳句や短歌にハマり、「小倉三郎」や「馬人」という筆名で何冊か本を出版した。魚河岸の風景をうたったものが多いが、母を懐かしむうたなどもある。

 

そして70代の頃、「日本橋魚河岸物語」という本を出版した。

一般には知られていないが、この本は日本橋や築地界隈で飛ぶように売れた(らしい)。

私が築地で仕事をするようになったときはちょうど出版後で、築地に数軒ある本屋の店先に「日本橋魚河岸物語 入荷しました」「売り切れです」という看板が出ていた。つい先日も日本橋の書店に置いてあるのを目撃したので、目立つように置き直してきた。

 

“物語” とあるが、年寄りの思い出話である。写真や挿絵も豊富だが、描写が緻密すぎて、昔の魚河岸を知らないものには読むのが大儀で、私のブログと何ら変わりない(?)

凄いのはこれを(キーボードではなく)肉筆で綴ったということであり、3000円という高値に関わらず3刷だったか5刷だったかまで売れたということだ。

 

またその記憶の正確さと緻密さから、魚河岸を扱った文献や本には頻繁に引用され、講演会も催された。私も聞きに行ったが、スクリプトというものはなく、思いつくままのトークイベント。いきなり英国国歌を歌い出したり(もちろん英語で)、私のブログと何ら変わりない(!)

 

集まったのは日本橋界隈の老舗の主人たち。彼らは目を輝かせて耳を傾けていた。彼らの頭の中にはかつての魚河岸界隈の様子が、生き生きとよみがえっていたのかもしれない。

 

破天荒だったオンズも晩年はすっかり聖人となり、祖父母のもとを頻繁に訪れ、私にも相場以上のお年玉をくれた。法事には必ず顔を出してくれたし、お墓参りもマメにしてくれていた。

 

祖父もオンズも、夭折したきょうだいの分まで健康長寿を楽しんだ。

祖母の法事だっただろうか、オンズがいきなり大声で言ったことがある。

「ストレスってなんだ?」

 

それまでストレス・フリーで順風満帆に見えたオンズの生涯だったが、ストレスは最後にやってきた。

高齢にして、最愛の細君を先に天国に送ることになってしまったのだ。

父と私は、オンズがどれほど落ち込んでいるだろうと心配しながら法事に参加した。

会食の中盤、オンズは突然立ち上がり、大きな声で歌を歌い始めた。

悲しみのあまりオンズの頭のネジが外れてしまったのではないかと、父も私もびっくりした。

が、それはオンズなりの哀悼の言葉だったらしい。歌い終わるとケロっと元のオンズに戻った。

 

細君を送って6年後の2007年12月、オンズも97歳という長寿を全うして亡くなった。

間もなくオンズの息子さんも亡くなり、その後、市場も豊洲へと移転になった。

オンズの著した本は築地市場の資料館に保存され、そのまま豊洲に移転したという。

 

新型コロナウイルスでは、豊洲市場にお店を持つ皆さんも厳しい状況に置かれていることをテレビで知った。

移転が遅れて大変な思いをして、ようやく豊洲に来たと思ったら、コロナ禍で閉店を余儀なくされた店も多いと聞いた。

おうち時間でパスタやらカップ麺やらが売れた反面で、多くの人の足が定食屋や飲み屋から遠のいてしまった。高級魚を食べる宴会もなくなった。国民の胃袋の総容積は変わらないのに、それを満たすのは外国の味のするファストフードが主流となってしまったのだ。

 

市中の飲食店には補償金が降りたが、当初、仲買いは放置されたという。

 

みなさん、おうちでもなるべく魚を食べましょう。

コロナが収束しても、美味しい魚が食べられなくなったら大変です!

ケータリングは魚料理を🍣

パスタを茹でる代わりにロブスターを🦞

 

ワクチン注射は本当に痛くないのか?

今話題のワクチン注射。

二の腕に直角に「ブスッ」と針が突き立てられる映像を、何度も見た💉

“筋肉注射” は、いかにも痛そうだ。

 

が、インタビューに答えてくれる医療従事者のみなさんは口を揃えて「痛くない」と言う。

もっともだ。全国放送のテレビカメラの前で「痛かった〜💧」とは言えないでしょう🙄

まがりなりにも毎日患者さんに向かって「はーい、ちょっとチクッとするだけですよ」なんて言いながら注射を打っている人たちだ。

 

では、あの注射は “本当は” 痛いのだろうか?

 

理屈から考えれば、あまり痛くないはずである。

含まれているのはmRNAなどの生体成分なので、液性は体液に近いはずだ。

注射器は一人一人新しいものが使われるし、技術の進歩で注射針は可能な限り細くなっている。

受けられたら、是非感想をお聞かせください🙇‍♀️

 

私にも疑問がいっぱいある。

筋肉が落ちてしまった老人も、お相撲さんも、同じ長さの針を使うのだろうか?

前者の場合、針の先が神経や血管や、ひょっとしたら骨に届いてしまうなんてことはないのだろうか?(そうしたらすごく痛いと思われる。)

そもそも体重40キロの人も100キロの人も同量接種するのだろうか?(普通の薬ではあり得ない。)

 

⚠️さてここで大切なことを!

健康診断のときの “採血” は、注射とは異なる。

一見同じに見えるけれど、前者は注射筒を引き出し(最近では採血管が真空になっていて自動的に血が出て行く)、血を「抜き取る」。後者は薬液を「注入する」。英語でもそのまま、前者は ”draw blood” または “take a blood sample” 、後者は “inject(ion)” と言う。

 

注射は「してもらう」もので、昭和人はよく「お注射」と “お” まで付けていたが、採血は「される」もので、「お採血」とは言わない。

病院の人たちはサービスがいいので間違えて言っても察してくれるが、このブログを読んだ方は使い分けてくださいね。

 

採血は通常 “静脈” に針を刺して取るが、血球を壊さないよう、針にはある程度の太さ(内径)が必要になる。なので採血は注射よりも痛い可能性が高い。特に血管が捉えられにくい人の場合、経験の浅い人に採血されると間違いなく採血恐怖症になる。

 

昔、健康診断事業に関わっていたことがあったが、たまに採血中に倒れる人がいた。たいてい若い男子だった。

何気なく観察していると、男子は(年齢や見かけに関係なく)採血のとき顔を背ける。

いっぽう女子は、自分の身体から抜き取られる血液を淡々と眺めていることが多い。

 

ちなみに以前は、注射後「揉むほど翌日痛くない」と言われて一生懸命に揉んだものだったが、最近はそのような指示はあまり聞かない。

 

⚠️ 間違ってはいけないのは、”採血後” は “絶対に揉まない” ということ。

昔、採血後に揉んでしまって、腕が内出血で真っ青になった人がいた😰

その腕を見た私たちも真っ青になったっけ😨

採血後は、反対側の親指でしっかり5分間抑えてくださいね。

 

昭和生まれはとかく揉みたくなりますが、どうしていいか分からなくなっちゃったら揉まないほうがいいでしょう。

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アルコール面はおうちで作ると、アルコールたっぷりの消毒効果の高いものが作れて経済的。小さな容器に入れれば携帯用にも。

 

いらっしゃいませ、ワクチン

中学時代の友人メンマちゃんに会ったのはかれこれ2年前。換気の悪そうなレストランでのことだった。

 

「何食べる?」と私🐷

「なんでもいいよ」とメンマちゃん🐼

🐷「嫌いなものとか、ダメなものとかなかったっけ?」

🐼「ううん、ないよ。ホント何でも大丈夫」

🐷「あれ、アナタ卵アレルギーなかったっけ?ほら、毎年、インフルエンザの予防接種スルーしていたじゃない?」

🐼「あぁ、あれ?ウソ、ウソ。注射するの、嫌じゃない?だからウソついてたの😜」

 

インフルエンザ接種票の裏には、「今日の体温は?」に始まって「卵を食べて発疹がでたことがありますか?」という質問があった。体温を高く書いた程度では接種は免れられなかったが、「卵を…」の質問にYesと書けば、堂々とスルーできたのだ。

まったく…😳🙄🤪😵

 

なぜインフルエンザ💉が🐓🥚と関係あるのか?

偉そうなことを言うつもりはさらさらないのだけれど、ワクチンに使うウイルスを卵の中で育てるからだそうだ。なのでインフルエンザワクチンを作るには大量の卵が必要になるし、時間もかかる。

 

これに対して、コロナウイルスは卵の中では増殖せず、また今回のように短時間で大量を必要とするため、従来の方法で作ることはできない。

…ということで、ニュースでよく聞く「mRNAワクチン」や「ベクターワクチン」が作られている。

なので、卵アレルギーの人も、犬アレルギーの人も、デジタル・アレルギーの人も、今回のワクチンは受けることができます。

 

アレルギー反応も、ウイルスに対する抗体ができるのと同様の反応だ。

どちらも体内に入ってきた大分子に対して抗体が作られるが、抗体の種類が違う。アレルギー反応は花粉症の如く、抗原に数回暴露されることで、赤くなったり痒くなったりするが、抗ヒスタミン薬やステロイド剤が著効する。

原因物質と体質によっては、アナフィラキシーという過激な反応を起こして死にかけることもある。

 

ワクチンとは、主成分(mRNAやベクター、または不活性化したウイルス)だけが水に溶かされているのではなく、これらを安定に保存するための薬剤や体液に近づけるための薬剤(添加剤と呼ぶ)も入っている。主成分が有害反応を起こす確率は限りなく低い。

 

巷で「副反応」と騒がれているのは、主に添加剤に対する反応と考えられる。

添加剤として使われているのは、そもそも無害な物質で、化粧品、医薬部外品、食品にも入っているものが多い。他のワクチンや注射剤にも使われているので、他のワクチンに過敏症状のあった人はアナフィラキシーなどを起こす確率が高くなるのです。

 

医薬品に副作用はつきもの。

ちょっと熱があるとか、お腹が痛いとかで飲んでいる薬でも、ときに取り返しのつかない副作用が生じることがある…とずっと以前に書いた(なので、薬を飲む前には必ず添付文書に目を通し、起こりそうな副作用と今の症状を天秤にかけ、覚悟を決めてから飲むのが本当です)。

 

いわゆる抗癌剤には深刻な副作用がつきものだが、それでも投与されるのは、副作用を上回る効果が期待されるからだ。

 

医薬品の場合は、副作用を鑑みても取り除きたい症状がすでにあるが、ワクチンは症状のない人に接種される。その一方で、感染者に囲まれて飲み会でもしない限り、効いたかどうかは分からない。結果、副反応ばかりがクローズアップされることになる…のです。

 

なので接種時には、副反応について理解した上で、感染を回避できるメリットと副反応を天秤にかけて自分が大切にする方を選択すればいいと思う。アナフィラキシーを起こしたことのある人は接種する必要はないと思うし、接種箇所が多少腫れてもコロナになりたくないのであれば接種すればいいのです。

最新の情報を取り入れてご自分の対策となさってください。

 

メンマちゃん、ワクチンが私たちにも回ってきたら今度はスルーしないで、今度は美味しいオムレツ食べに行こうよ❣️

 

 

🚑 アナフィラキシーとは、医療行為を必要とするほどの強い反応で、今回のワクチンでは100万人あたり数人に発症すると言われています。直ちに処置すれば死亡することはなく、そのため接種会場には医師が待機しています。接種直後に発症するので、接種後1530分は接種会場にいてくださいね。

コロナでコロリ

私が学生の頃は、市場に出回っている薬でも、どうして効くのか判らない薬もかなりあった。

講義で「何故か分からないけれど、こういう副作用があります」と言われたこともあった。先生も生徒も気楽だった😜

 

それから四半世紀以上が過ぎ、薬の開発過程などを通して人間の身体の仕組みが細胞レベル・分子レベルで解明され、なぜ効くか、なぜ副作用があるか…といった疑問もだいぶ解消された。

既存の薬の効く理由を解明せずに新薬を「創る」ことはできない。

薬の研究は、たとえその薬が研究段階で終わってしまったとしても、人間の身体を知ることに貢献する、貴重な研究であると私は思う。

 

薬だけではない。微生物の “作用機序” を知ることも、人間の身体を知ることになる。

絵本などではよく、悪そうな顔をしたバイ菌が槍を持って暴れている姿が描かれているけれど、実際のバイ菌には顔も手足もなく槍も持っていない。それどころか人間を困らせようという意図さえない。

 

バイ菌やバイ菌が作り出す毒素が、人間の身体の仕組みに取り入っているだけのこと。なので、その仕組みを知ることも、人間の身体を知ることにつながる。

新型コロナウイルスの “作用機序” を知ることで、私も、去年の今頃に比べてだいぶ賢くなった(と思いたい)。

 

たとえばACE受容体。

ACE受容体は腎臓に存在して血圧の調節に関係すると習ったけれど、新型コロナウイルスはACE受容体2から身体に侵入するという。私は当初、このACEがあのACEと結びつかなかったが、ACE受容体は身体中の細胞に存在し、血管や舌にも多く発現しているため、味覚障害を生じ、血栓を生じる…そうです。

 

そして注目を集めているのが「重症化」。

高齢や基礎疾患以外の遺伝的要因が現在、研究されている。重症化の傾向が分かれば、入院の措置を早急にとることができ、より多くの命を早い段階で助けることができる。早期に重症化を抑えられれば、コロナの脅威度はインフルエンザ程度になる…のではないだろうか。

 

一説によると、ネアンデルタール人の遺伝子が受け継がれた人たちは重症化しにくいとも言われている。いやいや、顔がネアンデルタール人というわけではないですよ🦧

 

重症化のメカニズムも解明されつつある。

その一つがサイトカイン・ストームだ。

 

昔から「年寄りは肺炎になっても高熱が出にくいので、気がつくと進行していることが多い」と言われていたので、私も父と生活しているときは微熱でも肺炎を疑った。年寄りには熱を出すエネルギーがないからだろう…くらいに思っていた。

 

そのエネルギーが “サイトカインの嵐” らしい。若者はこのため高熱を出し、重症化することが多い。年をとると “嵐” も起こりにくくなるため、高齢の感染者にも無症状が多く存在するそうだ(このため高齢者の施設でクラスターが多く発生している)。

 

が、無症状・イコール・ウイルスに抵抗性があるわけではない。

若者では無症状のまま治癒することが多い一方で、高齢者は無症状から突然重症化することが多い。高齢者や持病のある人は血栓も生じやすいため、夜眠っている間にコロリ。コロナだったことが死後判明…という話も珍しくないそうだ😳

 

「朝起きたら死んでいた」のに憧れていた父。生きていたら、「俺にもうつしてくれ」と言っただろうか?

 

いやいや、きっと「収束する日をこの目で見るんだ」と言いながら、赤鉛筆片手に新聞記事を丹念に読み、ワクチンの招待状を今か今かと待っているに違いない。

 

皆様もどうかご無事で、収束する日をともに見届けましょう。

「🤔」と思ったら、症状が無くとも検査を。

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ACE受容体2は目にも存在するため、ゴーグルは予防に有効だそうです。曇り止めもご一緒に。

 

 

世にも無精な消毒法

新型コロナウイルスは、エアロゾル中では3時間しか生存できないが、段ボール上では24時間、プラスチックやステンレスの表面では2〜3日間検出されるという(28日生存説も最近出てきたが、ここは2〜3日と仮定して話を進めます)。

 

これをしぶといと思うか,はかないと思うか…?

よく解釈すれば、人間の体から出たウイルスは3日すれば死滅してしまうのだ。

…ということで、私は「放置消毒法」を行っている。

やり方は簡単。汚染されていると思われるものを3日間触らないだけだ。

 

いやいや😅決してフェイク・ニュースではありません😜

昨年5月10日のブログに書いた、私の尊敬する清少納言先生も、先日、テレビでおっしゃっていた。

清少納言曰く、マフラーは口の近くに巻きつけるので、できれば毎日交換したほうがいい。彼女はマフラーを3枚用意して、日替わりで使用しているという。

私は防寒用の手袋を3枚用意して、順番に使用している。

マフラーや手袋などは、晴れた日には外に干すともっと効果的だと思う。かつて日光消毒と言っていたやつだ。

 

以前は捨てていた、ケータリングのフライヤー。

最近は有名レストランのものが混ざっていたりするし、自分が感染者になって外出できなくなったら命綱となるので、捨てることはせず、場所を決めてこれらを放置している。

 

不要不急の買い物や、拭いたり洗ったりできないものも、数日放置してから使うようにしている。

書籍類も1週間ほど寝かせてから紐解くといいかも。

 

ウイルス28日生存説が証明されたらマフラーや手袋が28枚必要になるかもしれないので、情報をこまめにチェックしてください。

 

しかし冷凍庫などでは、もっともっと長い間生きている可能性も。

 

ということで、2ヶ月前に家族中感染したというお家に招かれてお茶をご馳走になっても大丈夫なはずです☕️

でも冷凍庫からチョコレートケーキを出されたら、「今、お腹いっぱいなの」と言って持ち帰り、121℃で15分間、加熱してから食べましょう。

121℃15分間の加熱は、ほぼ全ての微生物を死滅させます。

 

⭐️私の考えでは、ウイルスは数日間「検出され」たとしても感染力は失われていると思うので、マフラーも手袋も2枚でいいかもしれません。ただ、証明するデータが出るまでは念を入れて。

 

マイ・リトル・インフルエンザ♡

インフルエンザを「流感」と呼んでいた頃、中学校ではクラスの2割が流感で休むと学級閉鎖となった。

 

ある朝、登校してきた生徒がいつもより少なかった。

先生が来る前に確認すると、あと一人休めば学級閉鎖になることが判明し、ユリコ(時効につき今回は実名)という美少女が咄嗟に掃除用具入れに隠れて学級閉鎖を勝ち取ったことがあった。

 

昭和の掃除用具入れは生乾きの雑巾やらモップやらで悍しい匂いがした😱 そこに数分間籠ろうという気迫はただものではない。ちなみにユリコは、入学時、先生に指名されて学級委員になった「優等生」でもあった。

ユリコと名付けられた女性には、勇気と行動力が備わる…らしい。

 

学級閉鎖は通常2日程度だった。

しかも当時は検査法などなかったから、ノロウイルス感染症やズル休みの生徒なんかも紛れ込んでいたのだろう。

いずれにせよ、今思うとインフルエンザは可愛いものだった。

 

何故、インフルエンザは可愛かったのだろう?

まず、潜伏期間が比較的短かった(平均48時間)ので、感染源も追いやすく、学級閉鎖も2日で済んだ。コロナだったら14日以上必要になる。

 

それから、咳・くしゃみ・鼻水など呼吸器系症状が主体で、発熱、筋肉痛、食欲低下はあっても、血栓ができることもなく、後遺症が残ることも少なかった。

前にも書いたが、重症のインフルエンザは本当に辛い。でも、軽症の人が突然悪化して死に至るなんてことはなかった。

 

無症状者が感染源になり得るのは同じだが、インフルエンザウイルスは唾液に含まれることはなかった。

 

そして何より、(少なくとも今のところ)インフルエンザ自体が死因となることはない。インフルエンザ感染症後の死亡は、二次的な心臓や呼吸器疾患の悪化や肺炎によるもので、肺炎は他のウイルスや細菌によって引き起こされるものなのだ。コロナのように、重症者が皆、人工呼吸器を必要とするとも限らない。

 

「ラスト・ソング」に書いた通り、父もインフルエンザにかかって大変な思いをしたが、あれほど体力の落ちた老人でも回復できたのだ。あれがコロナだったら…💧

 

感染性がコロナより低いことは、去年今年とインフルエンザにかかる人が殆どいないことからも明らかだ。家族にうつることはあっても全員にうつることは稀だったし、コロナほどの注意はいらなかった。

 

ホント、な〜んて可愛いウイルスだろう❣️

 

かつてスペイン・インフルエンザが流行ったとき、やはり第2波の方が感染者、死者とも多かったと言う。

当時は検査も治療薬もなく、ウイルスというもの自体よく分かっていなかったから、脅威の度合いとしては今のコロナより大きかったかもしれない。

 

それから100年。科学技術の進歩とともにインフルエンザの脅威は徐々に薄れ、今や可愛い(?)存在にまでなった。

新型コロナは、まだ1歳。これからさらにいろいろなことが分かって、ワクチンや根本的な治療薬が現れれば、懐かしんでもらえるようになる日もくるのだろう。

 

ところで、今年は鳥インフルエンザも猛威をふるっていることに、私は密かに危惧している。

我が家の近所に柿の木があって、カラスの人気を集めている。そこでイートインしてくれればいいのだが、こぞってテイクアウトする。おうちまで持って帰ればいいものを、何故か我が家の屋根の上でカラオケパーティー。玄関前にはドロッピングズの置き土産。

これらにウイルスが含まれていたら💀

ということで、ゴミ出しのときはフードとマスクで、完全に不審者の出立ち。

ドロッピングズ消毒のために買った消毒薬が、今回だいぶ役に立ったが。

 

思えば、今までが安全すぎた。

落とした食べ物を拾って食べても、トイレの個室でランチをしても、何ともならなかった。…いやいやそこまでしなくとも、バッチいこと大分してましたねん。

 

これから、もっと得体の知れないウイルスが登場するかもしれない。

インフルエンザがバージョンアップしてカムバックすることも十分考えられる。

感染症の世紀は始まったばかり。

 

[注:現在のところ、鳥インフルエンザのヒトへの感染はありませんので、心配は全くいりません。]

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ペコロス黒酢漬けで免疫力アップ!?

 

鶴の顔 

父と私は顔が似ていた。父と私の作る折り鶴の顔までそっくりだった。

シャープ(端正)な顔立ちとは程遠い、グシャっとした顔になってしまう。不器用で細いところがキレイに折れないのだ。

 

スイス人の友人に折り紙を教えたとき、彼女が “人生で初めて折った” 折り鶴の顔がシャープだったのに、私は愕然とした。初めて折ってもきちんと折れる人はいるのだ…と。

 

父は70代の頃、たまたま通っていた老人のサークルで「折り紙をやろう」ということになり、講師を呼び、毎週のように折り紙を折り、家に帰ってから数時間、復習をしていた。

 

私も、その数年前に折り紙にハマった経験があったので、分からないと相談されては一緒に折った。最初は鶴とか兜とか風車だったのが、複雑な動物となり、箱となり、さらにはお正月飾りを作ったり、サッカーボールを作ってきたこともあった。

ここまでくると、感心するしかなくなる。

 

ということで父の部屋には、その頃の作品やら、折り方図やら、折り紙やらが一緒になって大量に残されていたので、上手くできた作品や使えそうな折り紙だけを取っておいた。

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初期の作品

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ちょっと上達?

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最高傑作?サッカーボール。

先日、スイスに住む友人と15年以上ぶりに連絡を取ることができた。自粛時にせっせと参拝した明治神宮の御利益…のようでもあった。

なんと彼女は、私が教えた折り紙をまだ続けているそうだ。作品の写メを送ってくれた。

手の込んだ作品の数々が画面いっぱいに並んでいた。

 

彼女はイギリス人の旦那さまとスイスで暮らしていたが、その旦那さまは病気療養中だと言う。彼女は、「私は絶対にコロナにかかれない」と、大きなプレッシャーの下にいた。

旦那さまのお世話になっているインスティチュート(どういうものを意味するかは不明)に千羽鶴を飾ったり、子供たち相手に折り紙を教えることもあるという。

 

私は、父が残した折り紙の中から外国では手に入らなさそうなものをちょっとだけ、クリスマスプレゼントとして送ることにした。父の蔵書の山から折り紙の本を探し出し、ツリーを折ってカードを作った。父の残したガラクタ遺産が彼女の心の支えになってもらえれば、父も私もこの上なく嬉しい。

 

今までは親の介護のことばかり考えていたけれど、配偶者の介護で悩む年齢にさしかかってもいるのを感じた。二人っきりだとなおさら、親の介護よりずっと気が滅入ることだろう。

 

彼女のためにも、ウイルスの弱毒化変異を願わずにいられない。

折り紙でアマビエさま、作ってみようか。

 

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ウインター・ワンダーランド。私の新作です。