私の初めての「異文化体験」は、半世紀ほど前のことだった。
ベトナム人とマレーシア人の女の子が幼稚園に転入してきた。
東京オリンピックは終わっていたが、まだ外国人を見ると「ガイジ〜ン!」と言って指をさすような時代だった👉
私たちも当惑したが、入って来た子たちはもっともっと戸惑ったのだろう。気がついたらいなくなっていた。どこか居心地の良い幼稚園に移ったのだろう。
20代の頃、旅行によく一緒に行っていた友人がいた。彼女はオシャレで、フランス語が好きだった。
旅先で、行きたい国の話をした。彼女も私も欧米派だったが、彼女は「ベトナムにも行ってみたい」と言った。フランスの領土だったこともあってフランスの文化が残っており、フランス語も通じる…そうだ。
以降、何気に注目してみると、ベトナム人の国民性やお国柄は評判が良かった。
ベトナム料理が流行したので試してみた。日本人の好みが入っているのかもしれないが、いわゆるエスニック料理と異なって、優しい味だった。
隣国タイの料理は辛いが、ベトナム(特に北部)の料理はマイルドで、辛味🌶は好みに合わせて加えればいい。ミョーに甘かったり酸っぱかったりもしない。脂っ気も少なくて、胃にもたれない。
ベトナムでフォーをお腹いっぱい食べるのが、私の夢となった。
ということで、ハノイに降り立ったのが2年前。
バスの車窓から見ただけだったのに、生活に入り込んだわけではなかったのに、目新しい体験続きだった。
日本語に堪能なベトナム人ガイドさんの他愛もないお話に、発展と環境についていろいろ考えさせられた。
ベトナム人の平均年齢は30代と聞いた。
私が幼少期を過ごしたのと同じような高度成長の時代背景を、たくさんの若者が満喫していた。街はパワーに漲っており、高齢化に悩む国の住人にとっては羨ましくもあった。
と同時に、このまま地球環境を悪化させてはいけないこともひしひしと感じた。
同じ気候変動の影響を受けても、我々には一家に一台(以上)エアコンがあり、堅牢な住居がある。
ベトナムはもっと暑いというのに、エアコンは日本ほど普及していないし、住居も粗末だ。気候変動の影響を受ける人は日本よりずっと多いだろう
高層マンションがどんどん建てられる一方で、交通インフラは整っていない。道路はバイクで埋め尽くされ、慣れない者には道を渡ることができない。
憧れのベトナム料理だったが、ただ「美味しい」では終わっらなかった。
ベトナム料理が低カロリーでヘルシーなのは、ベトナム人の好みというより、そのような食材しか入手できなかったからかもしれない。ベトナムコーヒーにコンデンスミルクを入れるのも、新鮮なミルクが入手できなかったから。
生の野菜や果物も少なく、パクチーは日本のベトナム料理よりずっと少ない。肉類もあまり使われず(おそらく入手困難なため)、シーフードや、がんもどき・厚揚げがよく使われていた。
さて、なぜ突然ベトナム?…
昨年からAI(機械)に英語を教えている。
多岐にわたる題材の文章をAIが訳し、それを「正しい」日本語に直すのが私の仕事だ。
膨大な文章をベースにするため、送られてくる原文の題材はまちまちだが、今回はベトナム関連の文章が多く送られて来る。
地名や人名をネットで確認していると、光る画面がベトナムの風景に彩られて、行きたくなってしまうではないか❗️
途上国では観光客の減少による経済的打撃は大きい。
「開国」後には、是非みんなでベトナムに!