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「ラスト・ソング」のその後

3つの願いごと(その2)

大学を卒業し、企業の研究所に就職した私は、1年目の冬に重度のインフルエンザにかかった。高熱にうなされ、起き上がることも、水を飲むこともできず、医者で点滴を受けてやっと快方に向かい、それでも全快まで2週間以上もかかった。年休は使い果たし、翌年度の分を前借りする始末だった。

 

2年後、転職して検査技師となった。食品添加物や水質の検査をする傍ら、血液検査にも関与した。

そこで、「体力のある人とない人で検査値に違いはあるか」という「マイテーマ」を持ち、検査値を観察した。健康診断でやる程度の血液検査なので、大した項目もなく、空振りに終わったのだけれど、「体力のある人とない人では、10項目程度の検査値には差が出ない」ことだけは分かった。(2~30項目やっていれば面白い結果が出ていたかもしれない。)

 

その後も、自分なりに観察を続けた。当時は、いろいろな健康法が出ては消えていたので、首を突っ込んだ。アーユルヴェーダを勉強しにカルチャースクールの講座を受けたり、いろいろな国の健康法の本も読んだ。イギリスに行ったときはアロマテラピーだけでなく、「アレキサンダーテクニック」という日本未上陸の健康法の本も買ってきて読んだ。

 

でも「体力」というものはそう簡単に分かるものではなく、私の生涯をかけたテーマとなった。