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「ラスト・ソング」のその後

3つの願いごと(その1)

洋の東西を問わず、おとぎ話にはよく「3つの願いごと」が出てくる。

大学の第2外国語のテキストでそのような話を読んで以来、「今、3つ願いごとが叶うとしたら」ということをよく考えるようになった。

そして、私の結論はこうだった:「3つなどと欲張りなことは言わない。体力さえあればいい」

 

美貌とか、頭脳とか、欲を言えばキリがない。しかし美貌など主観の問題だし、美人になってしまうとそれなりの悩みもありそうだし、人生も間違った方向に行ってしまいそうだ。まあ顔に関しては現状維持でいいだろう…と思った。

頭脳についても同様。いただいたものでやっていきましょ…と思った。

 

だけど、体力については不満があった。10代~20代の私は、大病を患ったことはなかったけれど、しょっちゅう風邪をひいていた。毎月ひいていたんじゃないだろうか。

なのに大学で同じ卒論になったミキちゃんなど、風邪を引いたことがないというのだ。クシャミのシャワーを浴びても、だという。ミキちゃん、決してバカではない。どころかとてもお利口だった。

これは不公平だ。私が今までに風邪で学校を休まなければならなかった日に、出席はしたけれど辛かった日々を足すと、20歳の時点でも軽く1、2年分になってしまったのではないだろうか?これがこの先続くとなると、大変な損失である。職業を選ぶにしても、厳しい職場は選べない。

 

風邪をひきやすいだけではなかった。筋力も弱く、体育の時間に測る計測値はどれも標準以下だった。

部活も、テニスがやりたかったけれど、テーブルテニスで妥協した。それでも筋トレはきつかった。別ブログに書いたけれど、成長ホルモンがドクドク分泌される成長期なのに腹筋がつかず、ついてもすぐに落ちた。

 

そんな私、とにかく「体力」が欲しかった。

体力さえあれば、寝ずに勉強することもできるから成績も上がるし、どんな仕事もこなせるからお金も入るだろう。

この先、神様に「何でも願いごとを叶えてあげよう」と言われたら迷わず「体力をください」と言おうと決めていた。