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「ラスト・ソング」のその後

2019-05-17から1日間の記事一覧

呼び出しブザー

家を建てるとき、父の寝室と私の寝室にもインターホンを付けた。父の部屋は和室だったので、寝たまま取れるようにと低い位置に付けてもらった。 当初の予定では畳の上で死ぬはずだったけれど、予定より長生きしたおかげで(?)ベッドをレンタルすることにな…

眼の話(その5)

父によると、白内障手術前の検査で、眼圧の上昇の可能性を示唆する結果はあったらしい。 ただ、それを指摘したのが若い医師で、経験豊かな五輪病院の医師は、その結果を無視して手術に踏み切ってしまったらしい。 白内障の手術は本当によく聞く話だ。そして…

眼の話(その4)

薬の名前から成分を調べた私は、あまりその薬を服用することに賛成できなかった。最初のうちは私が薬袋を引き取り、薬を半分にし、ときにビオフェルミンを半分にしたものを混ぜて父に渡していたが、どうやらバレてしまったようで、父に薬を全部渡すことにな…

眼の話(その3)

異常と言えるほど上昇した父の眼圧は目薬で十分に下げることができず、あたふたしているうちに時間ばかりが過ぎ、五輪病院で眼圧を下げるための手術を受けた頃には、右眼は光をやっと感じる程度まで視力を失ってしまっていた。 眼圧を下げる手術をしても、目…

眼の話(その2)

手術は上首尾にいった・・と言われたが、右目に出血の跡のようなものがあった。でもやがて消えるという。数日後、父は退院した。80歳だけど、まだまだ元気。同じ病室のジイさん達より若く、元気に見えるのが自慢だった。父にとっても、私にとっても。 右眼の…

眼の話(その1)

晩年の父のヘルスケアで一番苦労したのは「眼」だった。 これは敢えて「ラストソング」には書かなかった。書き始めたらそれだけで分厚い本が1冊書けそうなくらいだったし、(私の関与が少なくて)正確に思い出せる自信がなかったというのもある。今となって…

「神は、脳が作った」らしい

「神は、脳がつくった」という本を読んだ。 かねがね、世界中どこに行っても(おそらく)神様がいるのはどうしてだろうと思っていた。目に見えない存在なのに、(かつては)誰もが崇拝し、恐れていた。現代になって、神にまつわる物語が空想物語にすぎなかっ…