父は最後の活動期、「活年ライフ」というシルバーサークルに参加して趣味の幅を広げていた。
そこでは代わりばんこに自分の興味のあることを研究発表する他に、講師を招いて絵手紙や折り紙などの教室が開かれていたらしい。
ちなみに父は、「温泉の効用」などを話したようだった♨️
ある日、夕食が終わると、父が折り方図のコピーを広げて折り紙を始めた。
見ちゃいられないほどの不器用さに、思わず首を突っ込んでしまった。
夏休みの宿題の工作に手を出す、親の気分?
それから夜な夜な二人で折り紙を折った。
私は30代の頃、折り紙にハマって箱📦やら恐竜🦖やら作っていたことがあったので、折り方図を見ながら折るのに少しだけ慣れていた。
父が折る鶴と、私が折る鶴はそっくりだった。
顔が「丸い」のだ。とんがってくれない。
実は、折り鶴の顔がとんがらないのは、私の長年の「コンプレックス」でもあった。
どうやってもくしゃくしゃになっちゃう💧
一番ショックだったのは、折り紙ド初心者の外国人に教えたときだった。
なんと初めて折ったと言う、生まれも育ちもスイスの友人の鶴の顔はキレイにとんがっていた😳
そんな私に輪をかけて不器用な父の作る作品は、どれもひどいモノだったが、継続は力なり(?)
徐々に上達し、大作を作るようになった。
父の死後、多くの紙製品を捨てたが、上手く折れていた作品だけは取っておいた。
折り鶴が折れるのは「特技」となる。
30年ほど前、スイス人の友人と折り紙を介して繋がった(とんがった鶴を折った友人である)。彼女は今でも折り紙を折っているらしい。
コロナ前に訪れたベルギーのカフェで、ヨーグルトを取ろうとして落として割ってしまった(プラスチック削減でガラス容器だったのだ)💧
冷や汗をかきかき頭をひたすら下げる私に、お店の人は実に親切に対応してくれた。
お礼の気持ちを伝えたくて、レシートの紙で鶴を折ったら、初めて見た様子で喜んでもらえた。
今、折り紙はORIGAMIとして国際語化している。
折り鶴や兜やヤッコサンだけでなく、作品は芸術的な方向に進化している。
隙間時間に、折り紙はいかが?
《折り紙、ほしい方にはプレゼントしまーす🎁》