ベランダのレモンの木に青虫が住みついた。アゲハチョウの子供らしい。
中学校の担任だった禮先生を思い出した。
「柑橘類の木についた青虫のネ、ツノをチョンチョンと突くと、柑橘のいい香りがするのよ」
私にはツノなど見えないし、見えたとしても突く気にはとてもなれない。
先生の域にはまだまだです🙇♀️
禮先生は生物(理科II)の担当でもあり、私に生物学の面白さを教えてくれた。
…と言っても、先生のお話はあまり覚えていない。
授業の半分は映画鑑賞だったのだ。
太陽光に向かって成長する植物、ダンスを踊るミツバチ、紫外線が見えるモンシロチョウ、オスが子育てするサカナ、葉っぱを器用に丸めて中に卵を生むオトシブミ…一度しか見ていないのに、今でも映像が蘇ってくるほど、それらの映画は面白かった。
が、先生は遠方からの通勤でお疲れのようで、映写機のそばで心地よさそうな寝息をたてられていた😴
今思うと、先生はそれらの映像を通して、サイエンスとは、決して特別なものではなく、私たちの身近な世界を知ることである…というメッセージを伝えようとされていたのかもしれない。
先生と電話のやり取りが始まったのは、母が亡くなってからだった。通話はたいてい、授業時間と同じ45分間続いた。先生の体内時計はご健在だった。
それら映画の思い出話に始まり、テレビで見たアフリカの花園の話…、そして何より盛り上がったのは、当時マスコミを騒がせた「STAP細胞事件」だった。教師になる前、大学の研究室で論文を書かれていた昭和のリケジョの先生にも興味深い事件だったようだ。
新しい知見の話もした。
遺伝子が動くんですよ…と言ったとき、それはびっくりされたようで、「これから先、たくさん新しいことを知ってちょうだい」のように言われた記憶がある。
先生が旅立たれたのは2019年秋。新型コロナの登場と入れ違いのタイミングだった。
もう数年、長生きされていたら、コロナウイルスのお話ができたのにと思うと残念でならない。
驚くべき感染力、世界中での都市封鎖、速やかなゲノム解析、メッセンジャーRNAワクチン…、先生はどんなコメントをされただろう?
そして今、ご報告したいのは、ここ1か月ほどの感染者数の謎の激減だ。
“感染力の強い” デルタ株でありながら、減る速度が速すぎる。
ワクチン未接種の若者間でも減っており、有効な抗体ができるのがワクチン接種数週間後であること、ブレークスルー感染も多いことを考え合わせると、ワクチンのおかげで減っているとは言い難い。
人流が低下していると説明されているが、第2〜4波に比べてそんなに減ってる?
アマビエのご利益? そんな🍌。
ウイルスを食い尽くす天敵が、ついに現れたかって⁉︎
納得のいく説明が未だなされない中、変異をしたウイルスが、さらに変異を続け、自壊してしまう…という説が “密かに” 囁かれている。
実は、流行当初からそういう説はあったが、スルーされてきた(今でもされている)。
しかし今回の謎の低下は、人間側の要因だけでは説明がつかない(と私は思う)。
“自壊” とまでいかなくとも、ウイルスがパワーダウンするような、何らかの変異を起こしたと考えられるのではないだろうか?
このままウイルスが全滅すれば万歳🙌だけど、そうは問屋が卸さない(だろう…と慎重な日本人は考える)。
一説によると、デルタ株は減少しても根幹となるウイルスが常に存在し、新たな変異株となる日を待っているという。
なので、この減少現象を人々の行動変容とワクチンのおかげで終わらせずに、徹底的に検証し、新たな対策を打ち立ててほしいと思うのだけど🤔
先生がこの話を聞いたら何と仰るだろう?
「ホホホ、面白いわねぇ」と高笑いされる声が聞こえてきそうだ。
先生、お彼岸です。
ちょっとこちらに戻っていらして、お話ししませんか?
美味しいおはぎも、用意してございます。
(我が家のおはぎはシュークリームだったりしますが。)