Last Song Latest

「ラスト・ソング」のその後

マイ・リトル・インフルエンザ♡

インフルエンザを「流感」と呼んでいた頃、中学校ではクラスの2割が流感で休むと学級閉鎖となった。

 

ある朝、登校してきた生徒がいつもより少なかった。

先生が来る前に確認すると、あと一人休めば学級閉鎖になることが判明し、ユリコ(時効につき今回は実名)という美少女が咄嗟に掃除用具入れに隠れて学級閉鎖を勝ち取ったことがあった。

 

昭和の掃除用具入れは生乾きの雑巾やらモップやらで悍しい匂いがした😱 そこに数分間籠ろうという気迫はただものではない。ちなみにユリコは、入学時、先生に指名されて学級委員になった「優等生」でもあった。

ユリコと名付けられた女性には、勇気と行動力が備わる…らしい。

 

学級閉鎖は通常2日程度だった。

しかも当時は検査法などなかったから、ノロウイルス感染症やズル休みの生徒なんかも紛れ込んでいたのだろう。

いずれにせよ、今思うとインフルエンザは可愛いものだった。

 

何故、インフルエンザは可愛かったのだろう?

まず、潜伏期間が比較的短かった(平均48時間)ので、感染源も追いやすく、学級閉鎖も2日で済んだ。コロナだったら14日以上必要になる。

 

それから、咳・くしゃみ・鼻水など呼吸器系症状が主体で、発熱、筋肉痛、食欲低下はあっても、血栓ができることもなく、後遺症が残ることも少なかった。

前にも書いたが、重症のインフルエンザは本当に辛い。でも、軽症の人が突然悪化して死に至るなんてことはなかった。

 

無症状者が感染源になり得るのは同じだが、インフルエンザウイルスは唾液に含まれることはなかった。

 

そして何より、(少なくとも今のところ)インフルエンザ自体が死因となることはない。インフルエンザ感染症後の死亡は、二次的な心臓や呼吸器疾患の悪化や肺炎によるもので、肺炎は他のウイルスや細菌によって引き起こされるものなのだ。コロナのように、重症者が皆、人工呼吸器を必要とするとも限らない。

 

「ラスト・ソング」に書いた通り、父もインフルエンザにかかって大変な思いをしたが、あれほど体力の落ちた老人でも回復できたのだ。あれがコロナだったら…💧

 

感染性がコロナより低いことは、去年今年とインフルエンザにかかる人が殆どいないことからも明らかだ。家族にうつることはあっても全員にうつることは稀だったし、コロナほどの注意はいらなかった。

 

ホント、な〜んて可愛いウイルスだろう❣️

 

かつてスペイン・インフルエンザが流行ったとき、やはり第2波の方が感染者、死者とも多かったと言う。

当時は検査も治療薬もなく、ウイルスというもの自体よく分かっていなかったから、脅威の度合いとしては今のコロナより大きかったかもしれない。

 

それから100年。科学技術の進歩とともにインフルエンザの脅威は徐々に薄れ、今や可愛い(?)存在にまでなった。

新型コロナは、まだ1歳。これからさらにいろいろなことが分かって、ワクチンや根本的な治療薬が現れれば、懐かしんでもらえるようになる日もくるのだろう。

 

ところで、今年は鳥インフルエンザも猛威をふるっていることに、私は密かに危惧している。

我が家の近所に柿の木があって、カラスの人気を集めている。そこでイートインしてくれればいいのだが、こぞってテイクアウトする。おうちまで持って帰ればいいものを、何故か我が家の屋根の上でカラオケパーティー。玄関前にはドロッピングズの置き土産。

これらにウイルスが含まれていたら💀

ということで、ゴミ出しのときはフードとマスクで、完全に不審者の出立ち。

ドロッピングズ消毒のために買った消毒薬が、今回だいぶ役に立ったが。

 

思えば、今までが安全すぎた。

落とした食べ物を拾って食べても、トイレの個室でランチをしても、何ともならなかった。…いやいやそこまでしなくとも、バッチいこと大分してましたねん。

 

これから、もっと得体の知れないウイルスが登場するかもしれない。

インフルエンザがバージョンアップしてカムバックすることも十分考えられる。

感染症の世紀は始まったばかり。

 

[注:現在のところ、鳥インフルエンザのヒトへの感染はありませんので、心配は全くいりません。]

f:id:auntmee:20210120091436j:plain

ペコロス黒酢漬けで免疫力アップ!?